空き家の解体について

空き家が増えている

空き家はこの30年の間に2・5倍(330万戸から820万戸)に増加しています。空き家になる原因として以下の三つが挙げられます。

一つ目は、転勤等による引っ越しです。二つ目が、住んでいた方が亡くなり、相続したもののその場所で生活しない場合です。三つ目が高齢の方が子どもの家で同居をすることになった、施設にはいることになったという場合です。その中で一番多いものは三つ目なのです。自分が長年住んできた家を壊すことに同意しない高齢の方が多いため、空き家として残ってしまうのです。

空き家は「売却用」「賃貸用」「二次的住宅(別荘等)」「その他」に分類されます。問題になっているのは「その他」の空き家で、買い手や借り手を募集しているわけではなく、そのまま放置されている状態の家をいいます。この「その他」の空き家の数が一番多いのは東京都で、21万戸あるといわれています。

空き家の解体費用

空き家は最終的にはほとんど解体されます。古家などはリフォーム費用も高額になるため、解体して新しく家を建てるという場合が多いからです。

解体費用は立地や建物の構造によって異なります。人通りの多い場所でしたら、警備員を配置するなど人件費がかかりますし、狭い道でしたらトラックの大きさが制限され、その代り拘束時間が長くなりますので、その分費用がかかります。

また、木造家屋と比べて、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の家屋やビルは解体するのに時間がかかり、作業量も増えます。

空き家に残された家具や家電等の不用品も、解体業者が処分すると費用が高くなります。自分たちで処分出来る不用品は自分たちですることで費用が抑えられます。

悪質な解体業者にはご注意ください

解体工事で出る建築廃材の分類とリサイクルは義務づけられています。廃材の処分費用が上がったので、解体費用も高くなりました。

解体工事では建物の状態によって追加で費用が発生する場合があります。ですが、よくわからない内容の追加料金を請求するような悪徳解体業者が存在することも事実です。最初の見積もりが安いからと安易に決めてしまわないよう気をつけましょう。空き家の解体となると、なるべくお金をかけたくないと思い、安く引き受けてくれる解体業者を選びがちですが、費用を安く抑えようと不法投棄を行うような悪質な解体業者もいます。そういった違反行為を行った場合は発注した所有者も罰せられます。解体業者は信頼できる会社を選びましょう。