産業廃棄物の処理基準

産業廃棄物を適切に処理する

処理業者が行う産業廃棄物の処理は廃棄物を適正に処理するという法の目的から、排出事業者が行う産業廃棄物の収集・運搬及び処分の基準である施行令と同一の処理基準が適用されます。産業廃棄物に係る処理基準とはどのようなものでしょうか。

産業廃棄物の収集運搬基準

産業廃棄物の収集・運搬にあたっては以下のように対応する必要があります。まず、産業廃棄物が飛散したり流出しないようにシートをかけたり、専用の容器に入れます。また、アスベストを含む産業廃棄物は、飛散したり他のものとまぜないように区別して収集・運搬しなくてはいけません。産業廃棄物の収集・運搬を行う場合には、産業廃棄物の収集運搬車である旨を車体の両側面に表示し、かつ、その運搬車に必要事項を記載した書面を備え付けなくてはいけません。

産業廃棄物の収集・運搬に伴う積替保管の基準

産業廃棄物の収集・運搬に伴う積替保管を行う場合は以下のように対応する必要があります。まず、あらかじめ積替えを行った後の運搬先が定められていなければなりません。運搬先が決まっていないと積替保管できません。また、見やすい個所に産業廃棄物の積替えのための保管場所である旨、その他産業廃棄物の保管に関して必要な事項を表示した掲示板を設けなくてはいけませんし、アスベストを含む廃棄物を保管する場合は、掲示板にその旨を記載しなくてはいけません。

産業廃棄物の埋立処分基準

産業廃棄物の最終処分場は1.安定型最終処分場、2.管理型最終処分場、3.遮断型最終処分場に分類されます。安定型最終処分場は、有害物や有機物等が付着していない廃プラスチック類、金属くず、ガラスくずやがれき等の産業廃棄物を埋立処分する施設です。この処分場に搬入する際には、安定型産業廃棄物以外のものが搬入されないよう検査が義務付けられています。管理型最終処分場は、有害物質の濃度が基準以下の燃え殻、汚泥、紙くず、木くず、動植物性残さ、鉱さい、動物のふん尿の埋立処理ができる施設です。ここでは、貯留構造物や二重構造の遮水工によって保有水による地下水汚染を防止しています。遮断型最終処分場は有害な金属等を含む産業廃棄物の中で、法で定められた基準に適合しないものを処分する施設です。遮断型最終処分場は有害物を自然から隔離するために、強固なコンクリート構造物で造られており、処分場への雨水流入防止のため、覆いや雨水排除施設が設けられています。

大阪府でも兵庫県でも、各市町村のホームページに処理基準について詳しく記載されていますので、一度確認してみましょう。