産業廃棄物の収集・運搬

産業廃棄物収集運搬の役割

健全な産業活動の発展には、資源が生産や消費の段階で有効活用されるとともに、資源の再生や廃棄物の処理が適正かつ円滑に行われる必要があります。近年、循環型社会の実現や低炭素社会の構築に向けて、政府によるリサイクル法の制定、企業側の取り組みも本格化し、廃棄物処理業を取り巻く環境も大きく変化してきました。収集・運搬をはじめとする廃棄物処理業はどのような活動をしていくべきなのでしょうか。

産業廃棄物の収集・運搬の位置付け

収集運搬業の役割とは、『排出業者から委託された廃棄物を、法と委託契約に従って、性状を変えることなく、飛散、流出を伴わないよう留意して、処分業者まで迅速に運搬する』ことです。収集・運搬を行う際、過積載にならないよう留意しなくてはなりません。過積載は法律違反で処罰されるばかりでなく、安定性やブレーキ性能、ハンドルの操作性を低下させ、交通事故発生の可能性が高くなるので、きちんと守らなくてはなりません。

産業廃棄物の収集・運搬における環境対策

産業廃棄物には、さまざまな性状のものがあります。取り扱いを誤ると人の健康や環境に被害を与える可能性がありますから、その危険性を十分認識する必要があります。廃棄物のリサイクルを推進するためには、できるだけ単一性状の廃棄物となるよう分別することが重要です。特に特別管理産業廃棄物は、収集運搬基準において「他の廃棄物と混合するおそれのないように他の物と区別して収集し運搬すること」と定められています。

産業廃棄物の収集・運搬車両

固形状の廃棄物の収集・運搬には、ダンプ車や機械式ごみ収集車、脱着装置付コンテナ専用車が状況に応じて使用されます。ダンプ車はがれきや土砂等の収集・運搬に多く使用されています。ダンプ車の運用上、留意すべきことは過積載の防止です。過積載を行わないためには、がれき類の運搬などに際して荷台の高さを超えての積載や、さし枠を使用しての積載、比重の大きい廃棄物の積載をしないよう注意しなくてはいけません。液状の廃棄物の収集・運搬には、重力方式、液体ポンプ方式、真空方式、風力方式を用いた車両が用いられています。石油類は重力方式のタンクローリー、 重油は真空方式のタンクローリーというように、性状によって分類されます。

産業廃棄物処理業は、取り扱う廃棄物が有害物質を含む場合、作業環境が危険である場合等、事故が起こる危険性が高い作業が多いです。従って、作業手順の順守や生理整頓、機材の管理をきちんと行うことが求められます。安全な収集・運搬のために、法を順守し、点検や管理を怠らないことが重要となります。