空き家を放置するとどうなる?

大阪市は空き家率ワースト1位

大阪市は政令指定都市の中で空き家率がワースト1位です。戦火による家屋の被害が少なかったため、長屋など古い木造住宅が残っていることが原因の一つとなっています。大阪市の中でも空き家率が高いのは、西成区、東住吉区、生野区、旭区となっており、住宅が密集している地域が多いです。解体費用がかかる、いつか使うかもしれないといった理由で放置されることが多いですが、放置することで近隣住民へ迷惑をかけることもしばしばあります。動物や人が住みついたり、放火の標的になったりもします。大阪市では、空き家などの古い建物に関する通報が年々増加しており、生野区、西成区などで通報件数が多くなっています。

空き家を放置しているとどうなるか

空き家でも維持費がかかります。年間維持費は広さや空家がある市町村によってもかわりますが、おおよそ40万から60万だと言われています。まず、固定資産税がかかりますし、自治会費も空き家だからということは関係なく請求されることが多いです。庭を放置しておくことで、害虫の問題や植物が隣の家に侵入した等のトラブルが発生しますので、庭の剪定を業者に頼む費用もかかります。基礎の変形や、屋根の腐朽、外壁の剥落など、老朽化が酷いものは特定空き家となり、固定資産税が最大6倍になることがあるのです。放置すると雨漏りは避けられないので、瓦や外壁も定期的に修繕しなくてはいけません。木造住宅は特に老朽化が進みやすいです。特定空き家にならないためには住んでいなくても、それなりに管理しなくてはいけないのです。

解体して更地にする場合

『維持費がもったいないし近隣とのトラブルも考えたら更地にして売却しよう』と考える人も多いですが、注意する点があります。固定資産税は、家が建っている時は特例で軽減されるのですが、家を解体すると通常の税金がかかることになります。更地にすれば、新しく家を建てることもできますし、倉庫や駐車場にするなど買い手側の活用方法は広がります。しかし、無計画に更地にしてしまうと買い手や借り手が見つからず、上がった税金を払い続けることになりますので、事前にしっかりとリサーチする必要があります。

大阪市では、対象地域・立地に条件がありますが、木造住宅の解体の補助などの支援を行っています。堺市でも空き家の活用などを住宅の専門家に相談することができます。大阪市以外の市町村でも補助を行っている自治体もありますので、お住まいの地域の自治体に一度相談してみましょう。