解体工事に関係する法律

知っておくべき解体工事にまつわる法律

建物を建設する時だけでなく、解体工事を行う時にも守らなくてはいけない法律があります。解体する時に守るべき法律、解体工事によって排出された廃棄物を処理する時に守るべき法律があります。これらの法律を簡単にご説明いたします。

建築基準法

建築基準法とは、基本的には建物を建築する時やリフォームを行う際に守るべき法律ですが、解体する時に解体業者は「建築物除去届」を行政に提出する必要があると定められています。建築物除去届は、大阪府や兵庫県それぞれのホームページからダウンロードすることが出来ます。

労働安全衛生法

解体工事に限らず、事業者は労働者の命や健康を危険から保護する義務があります。労働安全衛生法は、事業者が労働者の身の安全を確保しつつ労働することができるよう配慮するということが定められた法律です。特に解体工事では、建物を壊すという作業のため危険が伴います。重機による事故や高い場所からの転落、コンクリートの壁などの下敷きになるといった事故は度々生じています。解体工事を行う際は、安全対策をしっかり行うことが必要です。解体工事の過程では様々な作業を行いますが、危険を予測し、作業の確認を怠らないことが重要です。また、一般の方が解体作業現場に近づかないよう立ち入り禁止を徹底することも重要です。

建設リサイクル法

建設リサイクル法とは、解体業者が解体によって生じた特定建設資材廃棄物のリサイクルを行うという法律です。特定建設資材廃棄物とは、木材、コンクリートやアスファルトなどのことです。建設現場における廃棄物は大量であり、昭和の時代に建てられた建物の更新期を迎えるにあたって、解体による廃棄物は今後更に増加すると予測されています。資源を有効に使い、廃棄物を削減するべく建設リサイクル法が制定されました。解体工事で発生したコンクリートの廃棄物は砕いて細かくし、再び建設の際に利用されます。建設リサイクル法については、大阪府、兵庫県のホームページにて詳しく説明がありますので、一度ご覧になってみてください。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律

廃棄物の処理及び清掃に関する法律は、廃棄物処理の体系を整備して、生活環境の保全と公衆衛生の向上を図るための法律です。もともとは市街地における汚物の衛生的な処理が目的でしたが、排水や排ガス、産業廃棄物によって水俣病などの深刻な公害問題が生じるようになったため、産業廃棄物の処理を含む法律に変わりました。ダイオキシンやアスベスト等、毎年社会問題に対応する改正が行われています。