住宅を長持ちさせる秘訣
建物の寿命とは?
現存する木造建築で世界最古である奈良の法隆寺。地震や台風にも耐え1400年経った今も健在です。また、山口県下関市にある旧秋田商会ビルは現存する鉄骨鉄筋コンクール造のビルとしては日本最古のものです。一般的に建物の寿命とはどれほどなのでしょうか。
木造住宅の寿命
木造住宅の寿命は約30年といわれています。これは建物自体の寿命を迎える前に解体した建物を含めた平均値を表しているそうで、実際には60年ともいわれています。木造住宅を長持ちさせるためには、不具合に気付いたらこまめに修繕して、老朽化しないように手を加える努力が必要となります。
まずは雨漏りです。雨漏りは屋根からよりも、窓などから壁の中に流れ込んで構造自体を腐らせてしまうことに注意が必要です。木が腐るのは水が原因ですので、雨漏りのチェックは重要です。従って結露も老朽化の原因になります。雨や結露等、湿気から逃げることはできませんが、濡れても乾燥させればよいので、それらを放置しないことが大事なのです。もちろん水回りや外壁の塗装なども定期的にチェックし、必要でしたら修繕しましょう。きちんしたと対策を取れば、住宅は長持ちするのです。メンテナンスを怠ったが故に木が腐り始め、30年を待たずに解体することになることも多いのです。
鉄筋コンクリート住宅の寿命
鉄筋コンクリート造の住宅の寿命は約70年といわれています。これは木造住宅と同じで、メンテナンスをするかしないかで変わってきます。コンクリート住宅の場合は鉄筋を錆びさせないことです。鉄骨の場合、断面積の1割が錆びると寿命が尽きたと判断されますので、いかに錆びを防ぐかがポイントになります。
コンクリートは地震や熱によってひび割れが生じることがあります。ひびから雨水が入り込み、コンクリートを劣化させます。小さいものでもこまめに補修しましょう。屋上の防水処理のチェックやメンテナンスも定期的に行いましょう。外壁は7~10年に一度は塗装を塗り替えると良いでしょう。鉄筋コンクリートは高い強度を保つことができますが、それ故に解体作業は大変になります。鉄筋コンクリートを解体する際、鉄筋とコンクリートに分ける必要があり、これらは全て産業廃棄物になります。木造住宅と比べると、コンクリート造の住宅は解体費用も高くなります。しっかりメンテナンスを行っていれば100年以上暮らせるといわれていますので、定期的にチェックしていきましょう。