神戸の歴史

神戸の歴史を辿る

異国情緒あふれる街として人気の神戸ですが、どのような歴史を経て今の神戸になったのでしょうか。神戸の歴史を辿ってみましょう。

古代の神戸

神戸には非常に長い歴史があり、様々な遺跡が残っています。有名なのものは神戸市垂水区にある『五色塚古墳』です。4世紀末から5世紀初頭にかけて造られたものと言われており、兵庫県最大の前方後円墳です。昭和40年から10年かけて当時の様子に復元され、古代の雰囲気を味わうことができます。

また、同じく神戸市垂水区にある大歳山遺跡も有名です。戦後に縄文時代の遺物が発掘されました。現在は、公園として整備されており、古墳時代の前方後円墳や弥生時代の竪穴式住居が復元されています。

神戸港の開港

神戸港が開港する前、神戸は砂浜が広がる普通の農村でした。1858年に日本が米英仏露蘭の5カ国と修好通商条約を締結したことがきっかけとなり、1868年1月1日に神戸港は開港しました。神戸港開港に伴い、神戸に外国人たちの居留地が設けられ様々な西洋の文化が日本に入ってくることとなりました。神戸に来る外国人たちが増えて居留地の土地がなくなってくると、坂を上がった高台にある北野に住宅を建てるようになりました。

戦争と神戸

太平洋戦争時、神戸は何度も空襲に見舞われました。神戸と周辺地域合わせて128回の空襲にあっていますが、中でも1945年3月17日、5月11日、6月5日の3回は神戸三大空襲と言われています。この三度の空襲で神戸のほぼ全土が焦土と化し、居留地の7割ほどが破壊されました。

現在の神戸

1980年代になり、神戸に残っていた居留地の建築物が再び注目されるようになりました。これらを活かした街づくりが促され、神戸は現在の異国情緒溢れる魅力的な街になりました。しかし、1995年1月17日、神戸を大震災が襲います。建物の倒壊だけでなく、火災による被害も甚大なものになりました。東灘区、長田区、灘区は特に建物の倒壊の被害が大きい地域でした。木造家屋だけでなく、多くのビルが倒壊しました。大震災を経験した多くの神戸の人々は自分たちの経験をもとに、次の被災地の手助けとなるべく活動されています。

華やかに見える神戸ですが、様々な出来事を経て強く美しい街になったのです。JR三ノ宮駅の高架には今でも神戸大空襲の時の弾の跡が残っています。神戸市中央区にあるメリケンパークでは、阪神淡路大震災によって被災した波止場の一部がそのままの状態で保存されていたり、震災の状況を知ることができる映像や写真が展示されています。おしゃれで洗練された街を楽しむのももちろん良いですが、神戸の歴史を巡って散策してみるのも良いのではないでしょうか。